アマゾン川では泳げない

実は絶好調だったり、する



毛が生える、以外は。

ブセに久方ぶりに付いた、蕾

自然に任せたアクアリウムに、

逞しく咲かせる、儚い花



ここは第三アマゾン

そこは自然の姿、そう、決して放置ではない

ほら、その証拠に



デカネンシスは見事に満開である

水草の力、いのちの水

そして、偉大なる生態系



ネイチャーアマゾンの全貌を

今宵、特別に



なんかモヤモヤ

相も変わらぬ不思議レイアウト

コリドラスは？

そんな声は、聞こえない都合のいい耳



偉大なるアマゾンの力は

こんなところにも



これを放置と言わずしてなんと言おうか





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第一アマゾン川

いや、大切な仲間たちと別れて、早や六日


自分で決めたことなのに、その喪失感に押し潰されそうになる

その跡地は、わたしの心の空白かもしれない




かと言って、置くものも見当たらず

部屋にあった大きなグリーンを、ひとつ。

オスカーの木？

NON

そんなキザな台詞を言う資格はない



ふと目に留まる、サボテン

たまには、棘がある人ね、って言われるのも悪くない



見れば見るほど、いやらしい気分になる

そうだ、人生にスパイスは必要なのだ



でも、そんな刺激的なスパイスだって、完璧じゃない



橙の肉は、半分しか付いていない

ショップではじかれた、出来損ないの子

ピリリと甘い、不完全だからこそ、愛おしい



新カテゴリーは、サボテンかって？

カテゴリー追加なんかしない

迷ってなんか、いない

だってここは、

アマゾン川では泳げない、だったっけ？




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ぽこぽこ、という音

落ちる水の音

水面を照らす、明かり

跳ねる魚の、飛沫



それは、ある日突然に、止まった





さよなら、第一アマゾン




2014年9月6日

小さなトラックに乗って、その男はやってきた

屈強な男は、来るなりすぐに作業を進めていく



あっという間に終わりますよ

笑顔で男は言った

プロの仕事の早さに、わたしは思い出に浸る間もないことに気付いた

さよならを言う暇なんて、ある筈もなかった



大きく育ったシクリッドたちは、ふたつの小さな袋に梱包された



彼らにはどんな明日が待っているのか

第一アマゾンよりも、きっと幸せな筈だ

そう願うばかりだった



なみなみと水を湛えていた水槽は

ものの30分も経たないうちに

まるで何事も無かったかのように



ただの、ガラスの箱に、なった



すべてを無くした跡に残る、コードの残骸



もう二度と逢えない、シクリッドたち

大好きだった、オスカー


飼い主の勝手を許してくれますか






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幾つもの命と生きた、2014年の夏

数えきれないほどの四季を、ともに過ごした生物たち



第三アマゾン川

貰いものの水草で構成された、小さな川



秋を迎えると同時に、ニューラージはふさふさと盛り上がって、夢を紡ぐ



第四アマゾン川

長く伸びるウォーターローンは、想定外



時間が肥料となって、あとは大地を覆い尽くすのみ



第一アマゾン川

大好きなオスカー、そしてシクリッドたち



幾多のメンバーチェンジを繰り返した挙句の、現在進行形

便りが無いのが、いい知らせ、きっと。



オーバル水槽

こっそり二匹目のベタと過ごした、2014年夏



静かに、そして雄大に泳ぐベタに

こんなにも夢中になるとは、誰が想像し得ただろうか



永遠の2歳児

ニャンコ先生



そこは、人間が座るところ

すかさず場所を確保する、憎めぬ確信犯



2014年、初秋

僕たちの未来予想図は、なにを描くのか


なにかが起きる、3日前





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時代（とき）が流れている間に

すべての苔は

消滅した



夏の終わりを告げるかのように

去っていった、苔たち



ガラス面をスポンジで擦っていた頃が、懐かしい



水に手を入れることなく

ガラス面も、ウォーターローンに纏わり付いた苔も、消滅したのだ



3匹から始まった、それは貝たちの物語

彼らは、命をかけて、苔を喰らい尽くした



だから、爆発的に殖える

おびただしい程に増殖しつ続ける、大小さまざまに、ラムズホーン

でも、もういいんだよ

少しぐらいダイヴしてもいいんだ



人間って勝手な生き物だね

ラムズがダイブしないって知ってるくせに



こんなひたひたじゃ、またランプアイが飛び出しちゃう

（残り、二匹）



ぽちっと！苔無しスイッチが入ったよ！

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